回路記号について、これまで思うところを書いてきましたが、このブログの記事を書くためにいくつかの書籍を参考にしてきました。そこで今回は、お勧めしたい書籍を3冊紹介させていただきます。ビジネス関連の書籍と比べると、回路設計や半導体、電子部品関連で読みやすい書籍はあまり多くはない印象ですが、これらの書籍はとてもわかりやすく書かれているので、回路記号の記事を書く上で参考になりました。
これらの本は、技術的な内容がわかりやすい、というだけではなく、回路設計や半導体を理解する楽しみを与えてくれました。やはり(多少大変なときもありますが)設計を楽しめるということは大切ですね。
「電子回路、マジわからん」と思ったときに読む本
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まず最初にご紹介するのは、「電子回路、マジわからん」と思った時に読む本、堀桂太郎著、オーム社 です。電子部品の振る舞いやその理解、回路記号の意味を勉強するためには技術書を読む必要がありますが、一般的な技術書はなかなか難解で、読んでてあまり楽しくはないものが多い印象です。要するにどういうことなのか、もっと簡単にわかる本はないかな、と思っていたところ、この本に出合いました。要点を絞って解説されており、簡単なイラストでわかりやすく説明されていて、この回路の動作は本質的にどういうことなのか、がとても理解しやすく書かれています。身近に応用されている例も盛り込まれていて、楽しく読み進めることができるのでお勧めです!技術的な解説書では、細かな前提条件が詳細に書かれることで本質的なところが見えにくくなりがちですが、本書では敢えて細かな説明を大胆に省いているという印象です。なので、基礎的な内容がほとんどになりますが、考え方を理解するにはとても良い本だと思います。この、マジわからんシリーズは他にも多くの技術分野で出版されていて、いくつか他の分野のも読んでみました。入門書として読むのに最適なシリーズだと思います。
図解入門よくわかる最新パワー半導体の基本と仕組み[第3版]
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次に紹介するのは、図解入門よくわかる最新パワー半導体の基本と仕組み[第3版]、佐藤淳一著、秀和システム です。今の仕事でパワー半導体を使ったシステムの設計に携わっていることから読み始め、IGBTの記事を書く上でも参考になりました。パワー半導体とはどういうものか、パワー半導体の歴史や特徴などが、丁寧に解説されています。数式や回路図はあまり使われておらず、回路記号や半導体の構造図もシンプルに説明されていてわかりやすいです。パワー半導体は、電気自動車などこれからの技術分野でも必要な技術なので、こういった設計業務に関わる方にはお勧めです。この図解入門よくわかるシリーズも、半導体や電子回路関連でいくつか出版されているようです。他の2冊に比べると、技術的な内容により深く踏み込んではいますが、図解が多用されていてわかりやすく構成されています。
教養としての「半導体」
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最後にお勧めするのは、教養としての「半導体」、菊池正典著、日本実業出版社 です。この本は、半導体の技術的な解説の参考というよりは、近年の日本の半導体産業の盛衰を改めて具体的に回想するのに役立った、という一冊でした。専門知識がない人でも読めるように、とのことですが、そこまで初心者向けというわけではない印象でした。しかし、2000年前後に若手技術者として半導体設計に携わった私としては大変共感できる内容でした。当時以降、日本の半導体産業は衰退と苦難の時代に入っていくのですが、その頃技術者だった人にとっては、「あるある」がたくさん見つけられると思います。著者は日本の半導体設計の第一人者で、私が半導体設計に携わる少し前の時代のことから書かれているため、そうだったのか、という発見もたくさんありました。当時から現在に至るまでの多くの半導体企業がそれぞれどういう役割を担っているのか、関係性がわかりやすく解説されています。
まとめ
回路記号のブログを書くうえで参考になったお勧め書籍を3冊紹介させていただきました。どの本も、技術的な内容がわかりやすい、というだけではなく、楽しみながら回路設計や半導体を理解できるように書かれていて、飽きずに読み進めることができました。こういった本で基礎を学んだあとに専門書を読んでいくと、より理解を深めることができるのではないかと思います。



