ご覧いただきありがとうございます。ここでは整流ダイオードとツェナーダイオードの特徴について、回路記号の形からざっくりイメージしていきます。特にツェナーダイオードについて、記号の形と特性のイメージや、代表的な用途である定電圧保護についてご紹介いたします。回路記号の形から特徴を読み取ることで設計意図を想像し、回路図をより理解しやすくなります。
ダイオードの基本形

左図がいわゆる一般的なダイオードです。回路図でよく見かけますね。片方向にだけ電流を流すという特徴があります。この図でいうと下から上には電流を流すことができますが、逆は流れないようになります。三角と横棒で構成されていますが、三角の上方向に電流が流れ、逆は横棒で阻止されている、というイメージですね。構造としては右図のように、N型半導体とP型半導体が接合されてできています。端子の名称で表現すると、アノードからカソードに電流が流れる、ということになります。電流が流れる方向を順方向といいます。片方向にしか電流を流さないという特徴から整流のために用いられ、他の特徴をもつダイオードと区別して整流ダイオードともいいます。
ダイオードの特性

片方向にしか電流を流さないということで、左図のような特性が理想ですが、実際には右図のような特性になります。ここでは横軸がダイオードにかける電圧、縦軸がその際の電流になります。横軸右方向はアノードの方に高い電圧をかける、つまり順方向になります。横軸左方向は逆方向になります。順方向にある一定の電流(例えば10mA等)が流れる時の電圧を順方向電圧 Vfといい、ダイオードの基本特性の一つになります。一般的に順方向電圧が0.7V程度を超えると急激に電流が流れるようになります。一方、逆方向も全く電流が流れないわけではなく、わずかに電流は流れます。
ツェナーダイオード

整流ダイオードとは別に、ツェナーダイオードというものがあります。左図のような回路記号なのですが、整流ダイオードと少し違いますね。特性は右図のようになります。ツェナーダイオードに逆方向に一定以上の電圧をかけると、急に大きな電流が流れるようになります。この電圧をツェナー電圧 Vz(降伏電圧)といいます。ツェナーダイオードの回路記号は横棒に鍵のような印が付加されていて、ツェナー(Zenner)のZのように見えると解釈されることが多いようですが、この図のように特性の形と似ているようにも思えますね。
ツェナーダイオードの用途例
ツェナーダイオードの代表的な用途として、定電圧にして保護するということがあります。マイコンなどの部品が破損しないように、定格を超える電圧を供給しないようにする必要があります。外来ノイズなどにより瞬時的に電源からの供給電圧が高くなった時、ツェナーダイオードを入れておくことでマイコンなどの部品を保護することができます。下図にイメージを示します。ツェナーダイオードから見ると電源から逆方向に電圧がかけられています。ツェナー電圧を超える電圧がかかると逆方向でもツェナーダイオードに電流が流れて消費され、マイコンなどの部品を、ツェナー電圧以上の電圧がかからないようにすることで保護しています。

まとめ
整流ダイオードとツェナーダイオードについて、回路記号から特徴をイメージする考え方について述べました。回路記号の形から、直感的にわかりやすくイメージできたのではないかと思います。ツェナーダイオードの記号の形から特性をイメージしてみました。ツェナーダイオードの代表的な用途である定電圧保護について、簡単にご紹介いたしました。電子回路ではよくつかわれる手法なので、目にする機会も多いのではないかと思います。


